オリジナルの物語を作り、雑誌やインターネット、書籍などでその作品を発表する小説家の仕事。文学からSFまで幅広いジャンルの小説家が活躍しています。副業として小説家になるにはどのようなことをすればいいのでしょうか。
小説家の仕事や副業として小説家になれるのかについて紹介します。
小説家の仕事
小説家になるための方法や、小説家の仕事内容について解説していきます。
小説家になるには？
小説家になるには学歴や経歴、年齢などは問われません。その作品が認められれば、誰でもプロの小説家として活躍できます。
作品を自費出版したり、インターネット上で作品を発表できますが、一般の人の目には留まりにくいため、出版社などが主催する小説賞を獲得するのが近道です。
日本国内の小説賞や新人賞は毎年70種類以上の小説賞が募集されています。「江戸川乱歩賞」は賞金1,000万円、「このミステリーがすごい！」大賞は1,200万円の賞金が出るほか、賞を取ることで華々しい小説家デビューを掴むことが可能です。
小説家の仕事と報酬とは？
小説家は小説を執筆しますが、小説のテーマや内容を考えるため、事前にさまざまな準備をしています。
プロの小説家は事前に編集担当者と小説の内容について決め、資料や取材をした上で執筆を行っているのです。小説が発表されたら、雑誌のインタビューやサイン会など作品のプロモーションも行います。
小説家は出版社所属ではなく、基本的にフリーランスでどんな会社と契約するのかやどんな作品を作るのかは小説家次第です。
小説家は通常、出版社と契約をして原稿料や印税、その他雑誌へのコラム執筆などで収入を得ます。
原稿料は小説家としての人気度合いに合わせて上がっていく仕組みです。
印税は約6～8％が収入となり、1,000円の本を5千冊売れたとすると、30万円の印税を得られます。10万部、100万部のヒットを出すことが高収入や小説家としての知名度を上げるポイントです。
小説家の仕事のメリットとデメリット
自分のアイデアが作品になり、多くの人に読まれて感動を与えるやりがいのある仕事です。小説家として人気が出れば、コラムの執筆やメディア出演などたくさんの仕事のチャンスがあります。執筆活動や時間の使い方は自由度が高いです。
小説家は基本的に1人でやり遂げる仕事のため、アイデアに詰まり、執筆活動がうまく進まなくなることがあります。
作品のアイデアは自由ですが、人気のジャンルやニーズなどを契約出版社から要望が出されることも。
良い作品を出さなければならないというプレッシャーから、波乱万丈の人生を歩んだ小説家が多いです。人気の作家でなければ契約解除になることもあり、安定的に稼ぐことが難しい職種と言えます。
小説家の副業探しにおすすめの方法
小説家の副業を探すならおすすめの方法を紹介していきます。
小説賞に応募する
小説家になるためには、小説賞を受賞するという経歴をつけることが重要です。
新人向けの賞がたくさん募集されているので、たくさんの新人賞に応募することが受賞確率を上げます。大手文芸誌の文学賞は倍率が2,000以上と高く、受賞するのは容易ではありません。
応募者がそこまで多くなければ、より受賞率があがります。
小学館ライトノベル大賞 ルルル文庫部門
「小学館ライトノベル大賞 ルルル文庫部門」は、中高生を対象にしたエンターテインメント小説です。
ジャンルは不問ですが、中高生の読者に支持される内容が求められます。応募作品が大賞を受賞すると、文庫デビューが決まるほか、大賞賞金が50万円出ます。
第6回の応募者数は279人で、1,000人以上が応募する小説賞に比べると作品が受賞される可能性が大きいです。
湯河原文学賞
「湯河原文学賞」は、トラベルミステーやサスペンスなどのジャンルで現代を舞台にする小説賞です。
選考は推理作家の西村京太郎氏が担当し、最優秀賞には50万円の賞金が出ます。第11回には153人から応募がありましたが、知名度が高くない賞のため新人がチャンスを掴む可能性が高いです。
推理などのジャンルが得意な方は応募してみましょう。
クラウドソーシングで小説を執筆
クラウドソーシングサイトでは、電子書籍向けの小説を募集しています。小説賞と異なり、ストーリーを提出して報酬をもらう流れです。納品からクライアントとのやりとりまで全てWebサイトを通じてやりとりするため、自宅で好きなを使って仕事ができます。
1万文字以上で1,000円程度の報酬というケースが多いですが、自分の作品が電子書籍になるチャンスも。誰でも気軽に執筆活動が始められ、本業の合間にできる仕事です。
クラウドワークス
「クラウドワークス」では、電子書籍向け小説が数多く募集されています。オリジナルの作品であれば、ジャンルを問わない案件が多いです。既存のアニメキャラクターを使ったストーリー作成では、1シナリオ2000文字で2,000円の案件などがあります。
ランサーズ
「ランサーズ」の小説作成では、主にYouTube掲載のシナリオ作成の案件が多いです。1シナリオ3000文字3,000円程度で、案件も豊富。
小説家になるための力試しとして、報酬をもらいながら執筆ができます。小説を書くことができれば、経歴や経験は問われません。
小説家は副業に入る？
本業の他に小説家として収入を得ている場合には、副業に入ります。趣味の範囲で小説家をしていて、税申告が必要なほどの収入は得ていないという人も多いです。
その場合には、副業に当たらないと判断されるケースがあります。クラウドソーシングサイトや執筆活動で収入を得る場合には、まず会社が副業をしていいいかどうかを確認してください。
会社の就業規則に副業が禁止かどうかは明記してあります。禁止の会社であれば、副業で得られる収入は自分で確定申告を行い、普通徴収を行うことで会社にばれません。
小説家を副業としてする時には、本業の仕事に支障がないように執筆活動を行いましょう。
まとめ
小説家として人気作家になるには、小説賞を受賞してヒット作を出す必要があります。小説賞は有名な文芸賞だけでなく、地域の文学賞やネットの文学賞までさまざまです。
応募者が少ない賞でも受賞歴を作ることで、デビューのチャンスを掴むことができます。
クラウドソーシングの小説案件の仕事は、執筆をしながら報酬を得ることができ、腕試しにもなる副業にぴったりの仕事です。小説家を目指している人や小説を書きながら収入を得たい人は、気軽に仕事をしてみましょう。
