近年は副業することを解禁する企業が増え、厚生労働省から副業に関するガイドラインが出るほど世間の認知度は上がっています。
普段は経理として働いている方も、副業に興味が出てもおかしくありません。
経理は副業ができるのか?もしできるのならば、おすすめの副業は?どうやって副業を探す?など、興味はあるけど、いざ始めようとするとわからないことだらけ。
そんな数々の疑問を解消するために、経理の副業について紹介します。
経理の仕事内容
まず、経理とはどんなお仕事をしている職業なのか、基本情報をみていきましょう。
経理のお仕事をシンプルに言うと、会社の活動を数字で表すために日々の活動を記録し、経営者に情報を提供しています。
解説すると、会社はお金を稼ぐために様々な活動をしており、この企業活動に関する情報を「取引」として集め、「簿記」という方法によって記録し、年度の終わりに「年次決算」として財務諸表を作成します。この一連の流れを行っているのが経理です。
経営者が「どのくらい儲かっているか」「どのくらい資産があるか」といった、会社のお金の動きを正確に把握するためにも、経理は欠かせません。
仕入れ・売上げ管理の他にも、従業員に直接かかわってくる給与・保険料・税金の計算もしています。
会社の規模によって経理のお仕事範囲は異なり、中小企業では従業員数の関係で経理以外のお仕事を兼任するオールラウンダーとして求められることや、1人で数百人から数千人の給与計算を担当することもあります。
また業種によっても傾向が違い、小売業では在庫管理にまつわるもの、製造業ではコスト管理にまつわるものといった具合です。
税金の計算や納付をすることもあるため、担当の税理士となんでも相談できるように、信頼関係を築くことも重要です。
時には経営者へアドバイスをすることもあるので、経理は幅広い知識と柔軟な対応が必要になります。
神経を使うお仕事ですが、きちんとした基礎を身に着ければ長く働ける職業です。
経理は副業できるのか?
では、本題の「経理は副業ができるのか?」について解説していきます。
経理は副業ができるのか?その答えは、Yesです。
公務員のように法律により副業を禁止されていませんし、なにより経理は副業をするのにとても向いている職業なのです。
理由は以下のとおりです。
- 副業のための時間を確保しやすい
経理は普段からスケジュール管理が重要で、お仕事内容を把握すればスケジュールがたてやすく、ワークライフバランスがとりやすい。 - お金の管理ができる
こちらも普段から経理がしているお仕事なので、苦労することなく副業に関する収入・支出の管理に長けている。
副業をやるなら就業規則は守ろう
以上のことから、経理が副業するのに向いている職業ということがわかります。
ただし禁止されていない・向いているからといって黙って副業を始めると、職場によっては反感を買ったり本業に支障をきたす恐れがあるので、必ず上司に相談・確認してからやることをおすすめします。
うまく隠れて副業できたとしても、年末調整や確定申告で発覚する可能性があるので、就業規則はきちんと守りましょう。
おすすめの副業と探し方
経理も副業ができるのがわかったところで、次は副業の探し方をみていきましょう。
スキルを活かした他の会社の経理をするプランもありますし、スキルにこだわらずに経理以外のお仕事を探すこともいかがでしょうか。
経理は先ほど説明したように、副業をすることに向いている職業なので様々な業種で働くことができます。
では、経理におすすめの副業を3つ紹介します。
経理代行
1つ目は、経理代行です。
まさに本業のスキルを活かした副業です。
企業がすべて、あるいは一部の経理業務をアウトソースする際の受け手になるのが経理代行です。どの企業にも経理部はあるのでは?と思われるかもしれません。
実はある理由で、経理代行のニーズは高まっているのです。
育成コスト不要で経理ができる
どこの企業も経理部員を持つ際は、育成期間が必要になります。
ようやく育成期間を終えても辞めてしまったり、休暇に入ったりすると、また新人を入れ育成しなければなりません。
これに対して経理代行は、育成期間を設ける必要が無く即戦力になってくれるメリットがあります。
変動費として扱える
企業内で経理部員を持つ場合は、毎月人件費という固定費が発生します。
これは、まだ戦力にならない新人でも同じです。
これに対して経理代行は変動費で、依頼した期間だけの使用分だけで済むので、調整すればコストが抑えられます。
経理には繁忙期があるので、その期間だけ一時的に増員できるメリットがあります。
不正を減らせる
経理代行はあくまで部外者なので、企業内の事情におかまいなく客観的に作業できます。
こうした理由から経理代行は、これからも増えていくでしょう。
セミナー業
2つ目は、セミナー業です。
講師となって参加者を募り、セミナーを開く副業です。
セミナーの内容は、普段行っている経理に関することにすれば問題ないので、源泉徴収や確定申告など専門スキルを活かせます。
参加者の募り方は、ストリートアカデミーなどのマッチングサービスを利用すればセミナーを開催できます。
教えることで経理について再認識できるので更に知識が深まるメリットがあります。
データ入力業務
最後の3つ目は、データ入力業務です。
パソコンを使って、あらゆるソフトにデータを入力していく副業です。
経理代行やセミナー業のように専門スキルはあまり必要ありませんが、データ入力は経理も普段から行っている業務なので慣れたお仕事ともいえます。
求人サイトに多く掲載されていますし、未経験の業種であっても応募できることがほとんどなので見つけやすいです。
ウェブサービスで探すのもおすすめ
近年は副業を希望する経理が増えており、経理専門の転職サイトや求人サイトにも副業の募集が集まっています。
大手求人サイトで条件検索を副業に設定して探すこともできますし、キャリアアドバイザー・コンサルタントに相談すれば自分自身に向いた副業を紹介してくれることもあるので相談してみることもおすすめです。
他にも、クラウドソーシングサービスでスキルを活かした案件が見つかることもあるので選択肢を広げるためにチェックしてみるのもいいでしょう。
まとめ
就業規則により副業が禁止されていなければ、経理は副業をすることができます。ただし、本業に支障をきたさないように事前に職場の上司に相談・確認をしましょう。
また、結婚や出産で働き方を変えた際は、扶養の基準額を超えないように収入額にも注意してください。
ここで紹介したおすすめの副業以外にも副業できる業種はあるので、キャリアプランやライフスタイルに合わせて、ぴったりな副業を見つけてください。
少ない空き時間で副業してみたいという人は簡単な副業から始めてみるのもおすすめです。