近年、在宅ワークを取り入れる企業が増えてきました。
満員電車による通勤から解放され、余裕を持ってお仕事ができるようになった反面、「いつもとちがう疲労感がある」「やる気スイッチが入らない」など、在宅ワークならではの疲れやストレスを感じるようになっています。
なぜ在宅ワークで「疲れ」を感じてしまうのでしょうか。
在宅ワーク疲れを感じる人が増えている
在宅ワークが普及し始めた頃は、「通勤時間がなくなり、自宅にいながらお仕事ができる」といったプラスの面ばかり前面に出ていましたが、慣れない在宅ワークの時間が増えるとオフィスワークではなかった「在宅ワーク特有の問題」を感じるようになりました。
疲れやストレス
オフィスワークでは、机や椅子といった快適に業務を行える備品や設備が整っていますが、自宅となると必ずしも環境が整っているわけではありません。
加えて、今まで対面で簡単にコミュニケーションがとれていた仕事仲間もいないので、やり取りがスムーズにできなかったり、お仕事とプライベートの切り替えがわかりにくく、お仕事のパフォーマンスが下がってしまうことも。
こうした体と心の両方に、在宅ワークによる疲れが出る人が増えています。
在宅ワークによる運動不足
通勤していると自然と歩く機会がうまれるので、多少は体を動かすことができていました。
しかし、在宅ワークになると自宅にこもる時間が増え、外に出る機会がなくなり、その結果運動不足になってしまいます。
体を動かすことはリフレッシュにもなるので、ずっと座りっぱなしでは生活にメリハリが出ず調子を崩してしまうこともあります。
同居人との関係性
在宅ワークをする人のなかには、家族と一緒だったり、シェアハウスで暮らす人もいます。
ひとり暮らしだとお仕事の作業スペースの確保は簡単ですが、同居人がいると一気に難しくなります。
お互いの生活リズムがあるので、場合によっては邪魔者扱いされることもあります。
在宅ワーク疲れの解消法
在宅ワーク疲れの症状は、大別すると「体」と「心(精神面)」の2タイプになります。
「体」の疲れ
職場環境が変わることによって、体に現れる疲れです。
特に多いのが、「肩こりや腰痛」「眼精疲労」といった症状があります。
原因
- 机や椅子が合わない
職場にある椅子は、長時間座って作業しても疲れにくいように設計されていることが多く、自宅にある椅子は長時間作業を前提として作られていないことがほとんどです。
職場の椅子や机に慣れてしまった状態で在宅ワークをすると、姿勢が悪くなり、背中や腰など体中を痛めてしまうことになるので、疲労を感じやすくなってしまいます。
- 運動不足
長時間同じ姿勢や無理をした動作を繰り返すことによる筋肉のコリ(過緊張)によって、疲労感や不調を訴えることも少なくありません。
このような慢性的な疲れの原因は、運動不足による新陳代謝などの低下により、血液や水分の循環が悪くなることによる影響が大きいと言われています。
在宅ワークは、通勤がなくなったことで更に運動量が減っているので、疲れやすくなっているといえます。
「心」の疲れ
職場環境が変わることによって、心に現れる疲れです。
特に多いのが、「オンとオフのメリハリがない」「孤独感」といった症状があります。
原因
- 生活リズムの変化
オフィスワークの場合、毎日決まった時間に起きて出勤するなど一定の生活リズムがありました。
しかし、在宅ワークになるとその生活リズムが変わり、更に後回しにしていた作業を集中できる時にまとめて片付けるなど、新たな習慣ができ疲れを感じることもあります。
- 在宅ワークの仕事環境
自宅はプライベートな空間でもあるため、同居人のことや生活音などが気になって集中できないこともあります。
また、オフィスワークと勝手がちがう仕事道具(パソコンなど)や、非対面のコミュニケーションなど、いつもとちがう煩わしさがストレスになってしまいます。
在宅ワークで疲れないための対策
在宅ワークで疲れないためには、どうすれば良いのでしょうか。
お仕事ができる環境を作る
オフィスワークと同等の仕事環境にすることが、疲労解消の第一歩です。
仕事環境は、大きく変えなくても少しの変化で改善されることもあるので、できるところから始めてみることをおすすめします。
時間や目標をあらかじめ決めておく
時間を意識してメリハリのある行動を心がけましょう。
オフィスワークの時と同じように、いつもの時間に朝日を浴びるなど、生活リズムをできるだけ崩さないように行動することもおすすめです。
コミュニケーションを活発にする
お互いの進捗状況の確認や残業のやりすぎを防止するためにも、コミュニケーションを伽発にすることも大事です。
また、仕事仲間の存在があれば寂しさも感じにくくなります。
在宅ワーク疲れに効くグッズ
ここからは、手軽にできる在宅ワーク疲れに効くおすすめのグッズをご紹介します。
スタンディングデスク
椅子がなく立ったまま作業をする机が、集中力アップにつながると注目されています。
立ち仕事になるので眠気にも襲われにくく、長時間のデスクワークで起こる肩こりや腰痛を防ぎ、更には猫背の予防にもなります。
立ったら仕事開始とルールづけることで、オンとオフの切り替えにも役立ちます。
骨盤サポートクッション
わざわざ椅子を新調しなくてもよく、座るだけで良い「ながらケア」ができる優れものです。
良い姿勢で座り続けることができれば、肩こりや腰痛の改善はもちろん、集中力アップにもつながります。
まとめ
在宅ワークが始まって、体や心に疲れを感じている人は多いです。
疲れの原因は、仕事環境が変わったことやプライベートとの線引きが難しいことにあります。
在宅ワーク疲れでお仕事のパフォーマンスを下げないためにも、便利なツールや工夫など、適切な対策をとることが重要です。
自分の場合、どの原因パターンになるのか根本的な部分をしっかりと把握し、改善につなげましょう。
実りのある在宅ワークにするために、この記事が少しでも役立てば幸いです。