外国語ができる人にとって適任のお仕事「翻訳家」。
本業としてやるにはハードルが高く感じますが、まずは副業として始めるならチャレンジしやすいかもと興味を持つ人も多いでしょう。
副業として翻訳家をしてみたいけどわからないことだらけ、そんな疑問を解消するために翻訳家の副業についてご紹介します。
翻訳家の仕事内容
翻訳家とは、外国語を日本語(母国語)に訳すお仕事です。
反対に日本語を外国語に訳す作業もします。単に直訳するのではなく、ふさわしい表現に変換します。
活躍する場所は多岐にわたりますが、2つのジャンルに大別されます。
出版翻訳家
外国文学(小説や雑誌など)を翻訳して出版したり、外国映像(映画やドラマなど)に入れる字幕の文章や吹替を翻訳します。
翻訳対象の外国語や日本語のスキルはもちろん、作品のテーマをしっかりと把握してぴったりな表現に翻訳するスキルも求められます。
産業翻訳家
ビジネス文書や契約書、ウェブサイトなどを翻訳します。
別名「実務翻訳家」とも呼ばれます。語学力はもちろん、業界の専門用語も理解する必要があります。
ビジネスの国際化が進んでいることや、インターネットの普及に伴い、ニーズは年々高まっています。
翻訳家の報酬
翻訳家の平均年収は、400万円から600万円です。
業務内容や雇用形態によって変わります。確実に言えるのは、「翻訳家として稼ぐためには分野選択がポイント」です。
例えば、産業翻訳の「特許翻訳」は専門性が高い分しっかり稼げます。
翻訳の専門性を身に着けるか、語学力だけで勝負するかが、ひとつのターニングポイントになるでしょう。
翻訳家のなり方
翻訳家として活動するためのスキル・資格・代表的な就業ルートをご紹介します。
必要なスキル
当然ながら外国語を扱えること、また日本語にも精通していることです。せっかく外国語を翻訳しても、違和感のある文章だと上手く伝わりません。
言語だけではなく、文化・歴史や生活習慣も理解していると、よりレベルの高い翻訳ができます。
多くの人が専門の語学学校で学んだり、海外留学をしてスキルを磨きます。
必要な資格
翻訳家免許といった必須資格はありません。
しかし、持っていると有利な資格は複数あり、厚生労働省認定の「翻訳技能審査」や、TOEIC・英検などがあります。
自分の語学力を証明したり、実力を認識するためにも資格取得はおすすめです。
代表的な就業ルート
専門の語学学校を卒業した後、翻訳会社など企業に就職するか、フリーランスとして活動する2タイプに大別されます。
フリーランスの場合、翻訳コンテストで受賞したり、支持する翻訳家に弟子入りする方法があります。
また翻訳会社に登録しお仕事を受注する方法もありますが、トライアル(翻訳試験)に合格する必要があります。
翻訳家におすすめの副業
副業で翻訳家として活動するなら、クラウドソーシングサービスの利用をおすすめします。
時間と場所を選ばないメリットや、経験を積むことによってスキルアップにもつながります。また、初心者向けから専門性の高い上級者向けまで、様々な案件がそろっているのも魅力です。
クライアントによっては、継続案件もあるので長く活動したい人にもおすすめです。
そして初期投資は、ネット環境とパソコンがあれば良いのであまりコストがかからないのも嬉しいポイントです。
Gengo
株式会社Gengoが運営する、翻訳サービスに特化したお仕事マッチングサイトです。対応できる言語は70以上と多く、とても豊富です。
まずは収入を気にせず、翻訳のお仕事をしてみたい人におすすめです。
案件内容は、書面や音声から翻訳するスタンダードなものから、その翻訳は正確なのかチェックしたり翻訳文章を作成する応用ものまで多岐にわたります。
登録は無料でできますが、語学力をチェックするテストに合格する必要があります。
Amelia
株式会社アメリア・ネットワークが運営する翻訳者ネットワークです。翻訳の案件紹介の他に、スキルアップの支援もしている珍しいサービスです。
このサービスの他に、翻訳の専門学校の運営もしています。
他のサービスとの大きな違いは、登録が有料という点です。入会金5500円、年会費1万6500円かかります。
有料会員制なので少し考えてしまうかもしれません。しかし、サービス内容はとても充実しているので、会員リピート率は80%以上です。
案件やスキルアップ支援の他に、翻訳業界の旬な情報やカウンセリングもあります。
自分に合った翻訳の専門分野を見つけてスキルアップしたい、ゆくゆくは本業として翻訳家をしたいなど、ステップアップしたい人におすすめです。
クラウドワークス
株式会社クラウドワークスが運営する国内最大級のお仕事マッチングサイトです。個人・法人問わずインターネット上でお仕事の受注・発注をしています。
翻訳の案件はもちろん、様々な案件がそろっています。なかには翻訳未経験OKの案件もあるので、初心者はできる案件から取り組み、実績を増やしていきましょう。
多い案件内容は、海外のお客様対応のメール返信業務や、企業や個人のホームページの英訳などです。近年はSNSの普及により、YouTubeやブログ記事の翻訳案件も増えています。
在宅でできる案件がほとんどで、すき間時間を有効活用できるので副業におすすめです。
登録は無料でできるので、手軽に始めることができます。
まとめ
翻訳家の仕事内容や必要なスキル、副業についてご紹介しました。
翻訳家の副業は、在宅ですき間時間を使ってできます。本業を持つ人はもちろん、家庭の事情で会社勤務ができない人にも魅力的なメリットです。
また、初期投資も抑えることができるため、始めやすい副業です。
ビジネスの国際化が進み、語学力を持つ人材はますます求められていくでしょう。
語学力を活かしたビジネス経験と実績が得られる翻訳家。収入アップはもちろん、ステップアップを目的に翻訳家の副業を始めてみるのもいいかもしれません。