風邪やケガなど体に不調が起こった際に頼りになるのが医師です。
患者さんは途切れることがないので激務になることが珍しくない医師ですが、近年の働き方改革により副業に興味を持つ人は多いでしょう。
医師の仕事内容やスキルを知り、激務の合間を縫ってできるおすすめの副業をご紹介します。
医師の仕事とは
まずは、医師についての基本情報をみていきましょう。
医師の仕事内容
医師は、医術を生業とする専門家で医療及び保健指導を司る医療従事者で、以下の2つに大別されます。
臨床医
病院や診療所で実際に患者さんに接して、診断・治療や予防を行います。
普段の生活でお世話になっている医師は、この臨床医でまさに身近な存在です。
そして働き方は、病院や診療所に勤める勤務医と、医院や診療所を自分で経営する開業医に大別されます。
研究医
病気の原因やメカニズムを研究・究明し、様々な治療法を探求していきます。
医学の新たな扉を開くために欠かせない存在です。
こちらも働き方は2つに大別され、診察にも携わりながら研究をする臨床研究医と、動物で実験を行ったり試験管内で研究をする基礎研究医があります。
医師のなり方
医師になるには、まず大学の医学部で学び、「医師免許」という国家資格を取得する必要があります。
そして免許取得で医師デビューにはならず、その後研修医として実務経験を積み、ようやく医師になれるのです。
最短ルートでも8年はかかり体力もいるので、目指すのは若いに越したことはありませんが、年齢制限は設けられていないので誰にでもチャンスはあります。
医師の報酬
医師の平均年収は、約1200万円で、他の職業と比較するとずば抜けて高いことがわかります。
勤務医なのか開業医なのか、専門とする診療科、経験、地域などの条件によって年収は変わってきますが、年収の高さは医師としてのやりがいや喜びと必ずしも比例することはないので、自分のなりたい医師ビジョンをしっかりと決めましょう。
医師におすすめの副業
医師のスキルを活かせる副業は、なんといっても医療系です。
同じ業界でも仕事内容によっては、新たな発見や息抜きにもつながるのでやる気が出ますし、在宅でできる副業もあるので多忙な医師にとっては助かります。
非常勤務の医師アルバイト
本業とは別の病院・診療所で働く副業で、即戦力になれるお仕事です。
毎週〇曜日勤務など定期的に診療する場合や、学校や企業の健康診断を行うスポット的なものなど、様々な条件の非常勤務アルバイトがあるので自分の働きやすい非常勤務先を見つけ本業とのバランスをとってください。
「医師バイトドットコム」や「マイナビDOCTOR」などのサービスを利用すれば、医師に特化した内容なのでスムーズに見つけやすくておすすめです。
在宅診療
これは在宅医療をしている患者さんのご自宅に伺い、診療を行うお仕事です。
在宅医療は勤務医にとってまだメジャーではないので、在宅診療を行う医師が不足している現状があり、ニーズが高いです。
オンライン健康相談
インターネットの発達により生まれた、まさに近代的な副業といえるでしょう。
病院に行くほどではないが気になることがあるなど、患者さんのささいなものから本格的な悩みまで幅広く回答します。
節操がない回答をせずに、きちんと患者さんと向き合った丁寧な回答を心がけましょう。
また、患者さんと直接会う必要がないので、在宅で行えるメリットもあります。
「AskDoctors(アスクドクターズ)」や「LINEヘルスケア」など様々なサイトがあるので、自分にあったサイトを見つけ登録をし始めましょう。
翻訳や通訳
海外の小説や契約書など様々な翻訳業がありますが、医師におすすめなのは医学論文や研究報告書、医療機器マニュアルなどの「医療分野の翻訳」です。
翻訳は単純に直訳するだけではなく、文脈がおかしくならないように工夫も必要で、医療分野の翻訳になると更に専門知識や用語も含まれるので、ここで医師のスキルが役立ちます。
医療分野や特許分野の翻訳は、専門性の高さから翻訳業界のなかでも特に高単価の報酬ですし、景気に左右されることなく比較的安定して依頼があることから将来性も安心です。
もし過去に翻訳した経験が無ければ、まずは専門性の低い産業翻訳の基礎から勉強することをおすすめします。
製品やサービスの監修
化粧品や健康食品などの製品やサービスに、医学的知見に基づいたアドバイスや改善案を行います。
医師として監修をするので責任は重大ですが、その分報酬は高い傾向にあります。
案件によっては、「製品に対するコメントが欲しい」や「PRや宣伝に出演・協力してほしい」など、やや軽めの内容もあるのでできる案件から取り組みましょう。
医師が副業をやる上での注意点
医師の副業には注意点がいくつかあるので、ぜひ知っておいてください!
副業である程度稼ぎ始めたら開業届が必要
副業で個人事業主になった場合は、開業届を提出する必要があります。
手続きは簡単で、開業届を税務署に提出するだけで費用はかからないので、法律違反をしないためにも届け出をしましょう。
また届け出をしたことで青色申告が可能になるので、特別控除が受けられ節税もできます。
研修医や国公立病院勤務医は副業ができない
まだ専攻する診療科が決まっていない初期研修医は、法律により臨床研修に専念しなければならず副業が禁止されています。
そして、国公立病院の医師は公務員とみなされるため、こちらも法律により副業が禁止されています。
一方、後期研修医や民間病院の医師(開業医も)は法律により禁止されていないので、勤務先の就業規則次第で副業は可能です。
まとめ
医師の副業は収入が増えるだけではなく、スキルの向上や他の診療科へ目を向けるキッカケにもなります。
激務になることが多くなかなか時間の確保はたやすいことではありませんが、副業に興味をお持ちならちょっとした時間でできる副業から始めてみることをおすすめします。
選ぶ副業によっては気分転換になり、本業への活力ができるプラスの方向にはたらくでしょう。
今回紹介した副業をはじめ世間には様々な副業があるので、ぜひピッタリな副業を見つけてください!