近年は働き方改革により、副業が解禁されるなど働き方が変わり始めています。
会社の就業規則を見直したり、起業する人も増えており、人材育成や定着率の向上など人事課題の優先度も上がっています。
人事とはどのような仕事内容なのか、その専門スキルを活かした副業には何があるのか、ご紹介します。
人事の仕事について
まずは、人事についての基本情報をみていきましょう。
人事の仕事内容
人事は、企業などの団体・組織における職員の処遇などの決定に関する業務を行っており、採用の面接やセミナーなど採用業務をイメージすることが多いでしょう。
主な仕事内容は、以下の5つになります。
- 人材を採用する
- 人材を育成する
- 人材を評価する
- 人事業務の仕組みをつくる
- 働く環境を整える
人事のなり方
人事になるには、医師免許のような必須資格はありません。
日々のお仕事に対する姿勢や成績、人柄などが評価の対象になることが多く、「人事部」や「総務部」に配属されて働くパターンがほとんどです。
専門的な業務が多いため「社会保険労務士」や「衛生管理者」など関連する資格や、事務処理能力やパソコンスキルがあると良いでしょう。
人事の報酬
人事の平均年収は、約450万円です。
地域によって差が出るため、物価の安い地域は年収が低く、反対に物価の高い地域は年収が高い傾向にあります。
また、リーダーや課長など役職がつくと収入が上がるので、スキルアップする姿勢を続ければ収入が上がるため、やりがいがあります。
総務や労務とのちがいは?
大企業だとそれぞれの課がありますが、中小企業になると人事と一緒になっていることが多いため、ちがいを把握する人はあまりいないでしょう。
なかにはかぶる業務もありますが、すべてが同じではありません。
総務
来客対応・電話対応・備品の管理・社内外行事の規格・株主総会の企画運営・防火防犯対策など、従業員をはじめ企業全体がスムーズに活動できることが目的の業務です。
労務
給与計算・社会保険手続き・就業規則管理・勤怠管理・福利厚生業務・健康診断など、従業員が安心して働けるように労働環境の管理や事務的な手続きを行います。
人事におすすめの副業
それでは、人事の専門スキルを活かしたおすすめの副業をみていきましょう。
採用活動の支援など人事業務のサポート
企業から業務を受託して、人事業務のサポートをします。
人事業務の一部を外部に依頼することは珍しくないのでニーズがあり、様々な案件があります。
例えば採用業務なら、スカウトメールの配信・返信、日程調整やデータ入力など、人事の経験や専門スキルを活かせるのでスムーズにあつかえます。
案件によっては在宅で行うことも可能なので、本業がお休みの日など空いた時間にやりやすいです。
コンサルティング業務
社内に適切な人材がいない企業、中小企業など人事担当が多くない会社や起業した人など人事のノウハウがあまりない企業に対して、人材採用の手順をわかりやすく伝えたり、組織構築や処遇管理など、コンサルティングを行います。
直接対面する方法やオンライン通信・メールのやりとりなど自分に合った面談方法を選べば、無理なく続けることができます。
セミナーや専門学校などの講師
人前に立つのが好き、教えるのが得意という人におすすめの副業です。
また人事に必要なコミュニケーション能力も鍛えられますし、誰かに教えることで自分の持つ専門知識の再確認もできます。
人材研修の講師を外部に依頼する企業や、転職者向けのビジネスを行う会社など様々なところからニーズがあります。
人事業務に関する執筆
専門知識を要するだけに、スキルがあるのは大きな強みになりますし、文章を書くのがお好きな人には特におすすめです。
クラウドソーシングサービスを利用すれば、たくさんのライター案件が出ているので手軽に始めることができますし、執筆業に慣れてきたらステップアップとして自らブログをたちあげ文章を書き発信するやり方もあります。
専門知識を活かしたブログを運営し、たくさんのアクセス数を確保できれば広告収入ができますし、自分のアピールにもつながります。
なかには、編集者の目にとまり書籍化した事例があり、新たな道につながるやりがいもある副業です。
無料ブログサービスもありますが、アクセス数を確保するためにも独自ドメインでブログ開設ができるワードプレスなどがおすすめです。
人事の副業を探す方法
本業の就業後や休日の数時間など副業に対応できる時間を確保し、やりたい副業を決めたら、案件を探して受注しましょう。
おすすめの探し方は以下の3つになります。
クラウドソーシングサービスの利用
在宅でできる案件を探すなら特におすすめの方法です。
また、幅広い業務の案件が豊富にそろっているので、自分の得意分野に的を絞って探すこともできます。
国内最大級の「クラウドワークス」や「ランサーズ」、スキルシェアに特化した「ココナラ」など、どのサービスも無料で登録できるのでおすすめです。
転職エージェントサービスの利用
経歴や人事スキルに応じた案件やプロジェクトの紹介を受けることができます。
もちろん、自分の希望を伝えることもできるので、ぴったりな案件に出会う可能性は高いです。
副業に特化した「プロの副業」や、総求人数の多い「リクルートエージェント」などがおすすめです。
知人からの紹介
知人であればすでに自分の専門スキルを知っているので、ある程度の信頼関係を持ってお仕事をすることができます。
副業を探していることを周囲に伝えて、相談を受けてみるのもよいでしょう。
ただし、口約束はせずきちんと契約書類を交わすなどプライベートとビジネスの線引きはしましょう。
まとめ
人事は法律により副業を禁止されていないので、勤め先の就業規則次第で副業ができます。
ただし、本業に支障が出てはいけないので、トラブルを起こさないためにも事前に上司に確認・相談をしてからやり始めることをおすすめします。
また、人事のお仕事においては守秘義務を徹底することが求められているので、ペナルティを受けないためにも立場をしっかりと理解し、節度のある行動をとりましょう。