近年では、スマホを使って気軽に始められる副業が増えてきています。
しかし、その一方で実際には全く稼げない「副業詐欺」もどんどん増えて来ているのが現状です。
特に、SNSを通じて詐欺副業へ誘いこむケースが非常に多いです。
今回は、実際にあった副業詐欺の事例を取り上げつつ、副業詐欺に騙されないために気をつけたいポイントを詳しくご紹介します。
- 副業詐欺の事例
- 仮想通貨などの偽のアプリやソフトを購入させる詐欺
- Twitterリツイート詐欺
- Instagramを使った詐欺
- メールレディ、メールカウンセラー詐欺
- 写真/スタンプ詐欺
- 動画制作/広告収入詐欺
- クラウドソーシングを利用した詐欺
- 副業詐欺に騙されない!危険な副業を見抜く方法
- 「絶対に儲かる」「誰でも簡単に高収入」などの誇大広告は詐欺のサイン
- 相場からかけ離れた金額を提示してくる
- 募集時点で詳しい仕事内容が分からない、募集時と違う内容の仕事を斡旋される
- 収益が発生する仕組みがいまいち分からない、不明瞭
- 副業サービスや関連商品の運営元情報があいまい
- 仕事を始める前に料金の支払いを求められる副業は要注意!
- 直接連絡を取り合おうとしてくる
- その副業サービスを利用して稼いだという口コミが存在しない
- クラウドソーシングも要注意!
- 副業詐欺に遭ったらどうする?
- スマホで安心安全に稼げる副業
- まとめ
副業詐欺の事例
これまでに実際にあった副業詐欺の中で、最近あった事例をいくつか紹介します。
事例に当てはまる広告を見かけたら特に注意を払って下さい。
仮想通貨などの偽のアプリやソフトを購入させる詐欺
- SNSなどに広告を出し、「ゲーム感覚で毎日3万円稼げる暗号通貨アプリを体験できる」として詐欺サイトへ誘導
- 入会とメールアドレスの登録を促す
- 登録すると更に架空の人物のLINEアカウントと友だち登録するよう促し、無料体験アプリで仮装通貨を取引して稼ぐ過程を擬似体験させる
- 有料会員になれば本番環境のアプリを使用できるとして98,000円を支払わせる
参考:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/release/2019/pdf/release_2019_190517_0001.pdf
この他にも、株式投資など資産運用、せどり(転売)、競馬など様々な副業に関するツール、ソフト、アプリなどを購入させる詐欺が相次いでいます!
金額が推移している画面を見せ、実際に取引が成立しているように見せかけるなど、実に巧妙です。
Twitterリツイート詐欺
2019年に、ZOZOの創業者の前澤友作氏がツイートをリツイートしてくれた人に、抽選で1億円(100万円を100人分)をお年玉プレゼントするという企画がありました。
それ以来、このアカウントをフォローして、ツイートをリツイートしてくれたら、懸賞金をプレゼントする!といって手数料をだまし取る詐欺が急増しています。
手口は、あなたが当選したので懸賞金を振り込む為に銀行口座を教えて欲しい、振込手数料や登録料を先に支払ってほしい、などといったものです。
クレジットカード番号などの個人情報を入力させられたり、後でキャッシュバックがあるからといって逆に大金を振り込ませられたりします。高額の情報商材の勧誘につながることもあります。
Instagramを使った詐欺
Instagramは自分で撮った写真を気軽に投稿できるSNSですが、近年Instagramを使ってリッチな生活を送っている様子をアップし、あなたもこの副業をすればこんなに豊かな生活ができる!と誘いこむ詐欺が増えています。
例えば、バイナリ―オプションの詐欺。
バイナリ―オプションは、知識や技術が求められるかなり難易度の高い投資方法の一種ですが、豊かな暮らしをしている美女の写真をアップし、私のレクチャーを受ければあなたも同じようになれますよと情報商材を買わせる詐欺です。
もちろん、レクチャーを受けても実際に稼げた人はいませんが、嘘の体験談などを載せて信じ込ませようとしてきます。
他には主婦やママ狙いで、食事や子供の写真などアットホームな写真を載せて、この副業するとこんな風に楽しい暮らしができると誘い、ECサイト制作のための初期費用などを騙し取るケースがあります。
こういったケースの場合、お金を振り込んだ時点で業者と音信不通になることが多いです。
例えサイトだけ作ったとしても、実際にビジネスをするのは自分なので、スキルや知識が無いと全く稼げません。
メールレディ、メールカウンセラー詐欺
高い報酬を支払うので高収入男性とメールのやり取りをしてほしいといって、銀行口座などの情報や手数料をだまし取る詐欺です。
通常、メールレディ、メールカウンセラーは必ずサイトを通して連絡を取り合うことになっており、料金も一律、支払いもサイトを通して行われます。直接連絡を取ろうとしてくる時点で、怪しいと思った方が良いです。
写真/スタンプ詐欺
写真やスタンプを選ぶだけの簡単作業で儲かる!と言って来る詐欺です。SNSなどを通じて勧誘してきます。
動画制作/広告収入詐欺
動画URLを貼るだけでアフィリエイト広告の収入がもらえるという詐欺です。これも、SNSなどを通じて勧誘してきます。
参考:https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_policy_cms103_200318_0001.pdf
クラウドソーシングを利用した詐欺
安全そうなクラウドソーシングサイトにおいても、詐欺案件を発注している悪質クライアントが存在します。
データ入力などの簡単作業で月30万、詳細はLINEで教えるので連絡先を教えてほしいなどといって個人情報を悪用しようとしたり、募集掲載時点では梱包作業などと無難な仕事だと偽っておきながら、実際はサプリメントの初回限定品の代理購入など規約違反・法律違反の仕事をさせたりします。
参考:https://crowdworks.jp/consultation/threads/11678
副業詐欺に騙されない!危険な副業を見抜く方法
「絶対に儲かる」「誰でも簡単に高収入」などの誇大広告は詐欺のサイン
「絶対に儲かる」「誰でも簡単に高収入」「月30万は確実に稼げる」「100%儲かる」などといった誇大広告は、副業詐欺です。
こういった断定的な表現は、消費者に誤解を与えるとして特定商取引法(以下特商法)で禁止されているので、きちんとした業者であればこういう表現はしません。
確かに高収入になり得る副業ジャンルはありますが、何の努力もなしに最初からいきなり高収入になることはありません。
成功している人も、最初は全然稼げないところから地道にコツコツ努力を重ねて結果を出しています。上手い話には必ず裏があると思って下さい。
相場からかけ離れた金額を提示してくる
副業初心者にとって、その副業でどれくらい稼げるのか最初のうちは分かりません。相場の分からない初心者を狙って、普通ではあり得ないような高額報酬を提示して釣ってきます。
「簡単作業で月に30万円もらえる」などは典型的な例です。
まず、誰でもできるような簡単作業だけで月に30万なんて絶対にあり得ないのです。
個人情報を利用されるか、タダ働きさせられる可能性があります。
募集時点で詳しい仕事内容が分からない、募集時と違う内容の仕事を斡旋される
募集の際に詳しい仕事内容が記載されていない、あるいは応募したらその内容の仕事は既に定員が埋まってしまった、別の仕事を紹介したい、と言ってくる副業求人はとても危険です。
よくあるのが「募集していた仕事はもう埋まってしまったが、他の仕事なら紹介できるのでLINEIDや電話番号を教えて欲しい」「梱包作業やモニター案件と言っていたのに実際は健康食品や化粧品の定期購入品を代理購入させる」などというパターンです。
どちらも個人情報を悪用したり、様々な規約や法律に違反している行為をさせたりする目的があります。
収益が発生する仕組みがいまいち分からない、不明瞭
「このツールを使えば自動的に資産運用を行い資産を増やしてくれる」「転売ビジネスの面倒な作業を全て代わりにやって稼いでくれる」「自分で行うのは1日数十分の簡単な作業だけ」などといった広告が非常に多いのですが、これらは稼げる保証が全く無い副業詐欺です。
こういうケースでは、実際にどういう仕組みで利益が出るのか、はっきりと分からないようになっています。ですが、素人目ではそれが判断できず、騙されてしまう人が多いのです。
全く中身のないUSBメモリや偽のアプリ、ソフトを誤って購入してしまわないよう、十分に注意しましょう。中には金額の推移を見せていかにも利益が出ているように見せかけているものも。
投資もビジネスも、何の知識もなしに全部人任せで楽して儲けが出るものはありません。
AIが自動で投資をしてくれるロボアドバイザーサービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」など確かにありますが、信頼度の高い大手企業が提供しているサービス以外は全て詐欺だと思って警戒しましょう。
副業サービスや関連商品の運営元情報があいまい
副業を始める前に必ず調べてほしいのが、その副業やサービスを提供している運営元(事業者)の情報です。
企業名、代表者名、所在地、事業内容などを調べて、曖昧な所、不透明な部分があるようだったら詐欺です。きちんとした業者なら、信用を得るために情報を開示しています。
また、何かを購入・契約する際には、利用規約をよく確認してください。インターネット上で何かの商品やサービスを販売する際には、特商法で以下の情報を掲示しなければならないと定められています。
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 販売価格、送料などの料金
- 利用可能な代金の支払方法
- 支払時期、商品の引き渡し時期
- 返品・返金に関する規定
これらのうちどれかの情報が記載されていない場合は、詐欺です。完全な無記載だと利用者に怪しまれるので、最近では嘘の情報を記載したり、あいまいな表現をしている場合もあります。
大体この手の「絶対儲かる」と断定しているものは100%詐欺なので、副業関連の物を購入する際は十分に注意して下さい。
仕事を始める前に料金の支払いを求められる副業は要注意!
仕事前に料金の支払いを要求される副業は要注意です。
仕事をするのに必要だからと称して、サーバー代などの初期費用や教材費、機材費、登録料などを請求されたら、副業詐欺の可能性が高いです。
まれに、副業仲介サイトや転職エージェントなどで登録料が発生することもありますが、それも数百円程度。仕事前に色々理由をつけられて数万~数百万円も請求されたら詐欺です。
よくあるパターンは、
- このビジネスを始めるにはこのマニュアルが必要なので買ってほしい
- 副業に使うので指定の機材を購入してほしい
- この販売プラットフォームを使えば必ず儲けがでるので、有料プランを購入してほしい
- FXなどの自動ツールを稼働させる導入費を支払ってほしい
などです。
初期費用が必要になるレアなケースは、
- 商品モニターで商品代金を最初は自腹で立て替える(これも、信頼出来るモニターサイトを通してでないと、商品だけ買わせて報酬を支払わずに音信不通になる業者もいるので要注意!)
- 自分でブログアフィリエイトをするために、サーバー代・ドメイン代として数千円程度支払う
- ウェブサービスのユーステスト、チャットレディ、テープ起こしなどでwebカメラやマイク、ヘッドホンが必要
などが考えられます。
直接連絡を取り合おうとしてくる
クラウドソーシングなどでサイトを介さず直接連絡を取り合おうとしてくる相手や、メールレディ・チャットレディなどで直接報酬を支払おうとしてくる相手は要注意です。
通常、どちらの場合であっても、必ず専用のサイトを介して連絡を撮り合うのがルールです。
直接連絡を取る=個人情報を聞き出して悪用する目的があります。
その副業サービスを利用して稼いだという口コミが存在しない
実績のある副業サービスであれば、ネット検索すれば利用者の口コミが必ず出てきます。TwitterなどSNS上の口コミやネットで評判を検索するのも手です。
大手クラウドソーシングサイトや副業マッチングサイト、ポイントサイトなどがその良い例です。
もし、興味ある副業を運営している会社やサービスの口コミが全く無ければ、最近出来たばかりの詐欺目的のサービスであることを疑いましょう。
クラウドソーシングも要注意!
安全と思われているクラウドソーシングサイトも、初心者が利用する際には注意が必要です。
クラウドソーシングは副業したい人と仕事を依頼したい人をマッチングする便利なサービスですが、匿名で利用することができるため中には悪質な詐欺アカウントも存在します。
クラウドソーシングサイトで怪しいクライアントを見分けるコツは
- 登録してから日が浅いか、実績があるか
- 評価が5段階中1~3など著しく低くないか
- クライアント情報に企業情報や事業内容が書かれているか
- 本人確認が済んでいるか
- クラウドソーシングサイト外で(電話、LINE、Chatworkなど)すぐに連絡を取りたがってくるか
- 業務内容に対して異常に高すぎるもしくは低すぎる報酬を提示してくるか
などです。詐欺業者は個人情報を入力させて悪用したり、クラウドソーシングサイト外で違法な業務を依頼もしくはタダ働きさせたりする魂胆があります。
副業詐欺に遭ったらどうする?
副業詐欺には遭わないことが一番ですが、万が一引っかかってしまった場合は、以下の連絡先に相談して下さい。
消費者ホットライン 188(いやや!)
最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口へ繋いでくれます。
商品やサービスの苦情や返金などについて対応してくれます。
もし繋がらない場合は、国民生活センターの「平日バックアップ相談」も利用出来ます。
電話番号:03-3446-1623(平日の10時~12時/13時~16時のみ)
警察相談専用電話 #9110
普通の110番は、緊急性が高くないと電話しにくいものですが、上記相談口なら詐欺かどうか怪しいので悩んでいる、という段階でも気軽に相談できます。
もちろん、緊急性が高い、もしくは重大な被害を既に受けてしまっている場合は、迷わず110番通報して下さい。
各都道府県の警察本部サイバー犯罪相談窓口
消費者ホットラインでは対応できないような、深刻なサイバー犯罪やインターネット上のトラブルに巻き込まれてしまった場合は、各都道府県の警察本部にサイバー犯罪に関する相談窓口に相談して下さい。
クレジットカード会社
詐欺のサービスや商品をクレジットカード支払いで購入してしまった場合、「支払い停止の抗弁書」を提出すれば、引き落とし前に支払いをストップさせることができます。
また、カード会社によっては、引き落としがされてしまった後でも、商品やサービスの問題性が確認できれば返金してもらえる可能性があります。
「支払い停止の抗弁書」は下記リンクからダウンロードできます。購入した商品やサービスに問題があることを証明できる資料があると尚良いでしょう。
参考:https://faq.jaccs.co.jp/dispFile.php?id=198
集団訴訟プラットフォーム
もし、他にも同じ被害を受けている人たちがたくさんいれば、SNSなどを通じて集団訴訟を呼びかけることもできます。個人で弁護士を雇って訴えるのは被害額以上にお金がかかることもあり中々難しいですが、集団訴訟であれば被害の届け出人数が多ければ多いほど、弁護士費用を皆で負担できますし、返金の可能性も高くなります。
詐欺に遭って困っているという人は、集団訴訟プラットフォームに登録して、自分が被害を受けた詐欺に関するコミュニティがないか確認してみて下さい。まだコミュニティが無い場合でも、自分でコミュニティを立ち上げ仲間を募ることができます。
以下のリンクを参考にしてみて下さい。
スマホで安心安全に稼げる副業
スマホで見かける副業広告の中には、詐欺広告も多いですが、安心安全に稼げる副業もちゃんと存在します。
今回は初心者でも安心して稼げるスマホ副業をいくつかご紹介します。
ポイントサイト、アンケートサイト
誰でも気軽に始められるポイントサイト、アンケートサイトの副業は、お小遣い稼ぎにおすすめです。
専用のサイトに登録すると様々な案件に参加することができ、月数千円〜数万円程度稼ぐことができます。報酬は大体がポイントで支払われます。
高単価でおすすめの案件は、クレジットカード発行、銀行口座・証券口座開設などです。他にも商品モニター、Webアンケートなどもあります。
フリマアプリ
メルカリ、ラクマなどフリマアプリで自宅にあるいらなくなった物、使わなくなった物を売る副業は、誰でも簡単にできます。
ただし、売っていい物といけない物があるので事前に確認が必要です。
売ってはいけない物の例:現金やチケット類、偽ブランド品、生き物、アダルト商品など
また、あくまで家にあった中古品を売るだけなら許可はいりませんが、フリマアプリやネットオークションで仕入れた中古品を転売する「せどり」をする場合、古物商ビジネスにあたるため「古物商許可」の申請が必要です。
スキルシェアアプリ(スキル販売)
ココナラ、REQU(リキュー)などのスキルシェアアプリを利用して、自分の持っている特技やスキルに値段を付けて販売する副業です。
手芸やアクセサリーなど趣味で作っているものを売ったり、ライティング、イラスト、プログラミングなどの本業で培ったスキルを売っている人も多くいます。
また、オンラインフィットネスやカウンセリング、恋愛相談などのオンラインサービスを販売している人も。契約前に、お客さんとアプリ上で気軽にやり取りできるので双方が安心して取引ができ、また料金の支払いもスキルシェアサービス側が行ってくれるので安心です。
他にも、自分の時間を30分単位で売ることができる「タイムチケット」も人気です。
ただ1時間おしゃべりするだけ、片付け代行など、変わったサービスも販売できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。実際に少しでも副業をしたことがある方なら分かると思うのですが、「一日30分の簡単作業で月○十万円!」なんてあり得ないのです。
成功すれば月数百万円といわれるブログアフィリエイトも、そこに至るまでにはかなりの時間と労力がかかります。
副業詐欺に引っかからないためには、「誰でも簡単に稼げる」「絶対高額報酬!」などといった甘いワードに釣られないことです。
とにかく、楽して時間をかけずに高額を稼げる、と謳っているものは全て詐欺だと思った方が良いです。その副業で稼いだ人が本当にいるのか、調べることも大事です。
詐欺に遭うのが心配な人は、運営元が信頼できる副業サイトなどを通じて副業案件を探すのが良いでしょう。