近年は働き方改革により副業が注目され、空いた時間を有効活用して始める人も多いでしょう。
公認会計士のように業務の繁忙期・閑散期がある職業は、時期によって時間に余裕ができるので副業を始めやすく、興味を持つ人がいてもおかしくありません。
公認会計士は税理士と混同されやすいこともあるので、この機会に仕事内容について知り、おすすめの副業も併せてご紹介します。
公認会計士の仕事とは?
まずは、公認会計士についての基本情報をみていきましょう。
公認会計士の仕事内容
公認会計士は、依頼者が決算を公表する際に、事前に作成した財務諸表(キャッシュフロー計算書など)が公正であるかどうかを第三者の立場から監査するお仕事です。
他にも内部統制監査やコンサルティング業務などもしており、依頼者は主に大手企業となります。
税理士とのちがいは?
税理士は、税の専門家として税務業務をしており、依頼者は主に個人や中小企業です。
また第三者の立場から監査する公認会計士とちがい、依頼者の立場にたって依頼者の利益を守ることを第一にしています。
公認会計士のなり方
公認会計士になるには、難関の国家資格「公認会計士」を取得する必要があります。
流れとして「試験」「実務」「登録」の3段階になります。
まず試験ですが、受験資格は定められていないので誰でもチャンスがある、まさに門戸が広く開かれた試験です。
しかし、合格率は約10%と低く、この試験が1番の難所と言われています。
試験に合格したら、実務経験と実務補習所での単位取得を経て、修了考査に合格すると公認会計士の資格が与えられます。
報酬について
公認会計士の平均年収は、約500~650万円です。
この金額は新人時代(入社1~2年目)のもので、その後チームリーダーを任されたり、管理職に就任するなど順調に昇格していくと年収もどんどん上がっていきます。
新人時代でもこの金額なので、他の職業と比較するとかなり高額です。
ただし、多くの人が就職する監査法人では福利厚生が少ないことは珍しくないので、単純に平均年収で比較することはできないので要注意です。
公認会計士におすすめの副業
公認会計士の主な依頼者は大企業なので、決算期の前後はとても忙しくなる繁忙期です。
この繁忙期が過ぎれば公認会計士にもゆとりのある時間ができるので、副業を始める良いタイミングと言えます。
おすすめは、ただ収入を増やすだけではなく、専門的なスキルを活かし将来にもつながる副業をご紹介します。
セミナーや専門学校などの講師
受験勉強の経験や実務経験を活かして、受験生のサポートをするお仕事で、授業や採点、場合によっては教材作成も行います。
誰かに教えることで自分の持つ専門知識の再確認もできるメリットや、講師をすることで広がる人脈もあるので、将来独立開業した際の顧客獲得にもつながります。
「ストアカ」や「ココナラ」などのスキルシェアサービスや、「ジャスネットキャリア」や「マイナビ会計士」などの会計や税務などに特化した転職エージェントサービスの利用をすれば手軽に始めることができます。
コンサルティング業務
大勢の前に立つのは苦手だけど、マンツーマン講師なら大丈夫という人におすすめなのがこちらです。
人脈が広ければ知人からの紹介という手もありますが、「タイムチケット」や「ビザスク」などスポットコンサルに特化したサービスを利用すると便利なので、おすすめです。
直接対面する方法やオンライン通信・メールのやりとりなど自分に合った面談方法を選べば、無理なく続けることができます。
公認会計士に関する執筆
文章を書くのがお好きな人や、教えるのは得意だけど人前に立つのは苦手な人には特におすすめです。
公認会計士ならではの専門知識を活かせますし、セミナーのように受講者から質問されることもありません。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」などを利用すれば、たくさんのライター案件が出ているので手軽に始めることができます。
在宅でできるので、場所や時間を選ばず作業ができるメリットがあります。
いきなり書籍の出版は難しいので、ブログやSNSを通して発信していくことから始めるのも良いでしょう。
受験勉強のノウハウをブログにして発信していたら、出版社の目にとまり仕事依頼が来た事例もあるようです。
YouTuber
教えるのは得意だけど、文章を書くのも人前もやっぱり苦手という人におすすめなのが動画をアップする方法です。
YouTubeに専門知識を活かした動画をアップすることで、その再生数に応じて広告収入が得られます。
顔を出すのが恥ずかしくても、工夫次第で顔を出さない別のやり方もあるので、自分に合った動画を作って再生回数を増やしましょう。
非常勤の監査アルバイト
本業(自分が所属している監査法人や会計事務所)とは別の所で短期間のお仕事をします。
副業としてはもちろん、独立開業した人が顧客を獲得するまでの間を食いつなぐための手段としても使われます。
公認会計士にとっての繁忙期に募集されることが多いですが、閑散期にも少ないですが募集はあります。
探し方は、日本公認会計士協会が紹介するサービス「JICPA Career Navi」や、会計や税務などに特化した転職エージェントサービス「ジャスネットキャリア」や「マイナビ会計士」などを利用すると便利です。
人脈が広ければ、知人に紹介してもらう手もあります。
ポイントサイト
本業が忙しすぎてなかなか副業時間が作れない人におすすめなのが、スマートフォンだけでもできるポイントサイトです。
クリックするだけなので、休憩時間などのちょっとした時間があればできます。
まとめ
公認会計士は法律により副業は禁止されていないので、勤め先の就業規則次第では副業ができます。
しかし、本業に支障が出すなどトラブルを起こさないためにも、事前に確認をしてからやり始めることをおすすめします。
収入を増やすのはもちろん、将来の独立開業のための人脈作りなど、公認会計士の副業の目的は様々です。
ここで紹介した副業が、興味のある皆さまの参考に少しでもなれば幸いです。